読み物

木は、まっすぐには育ちません。 南から日が当たれば南へ枝を張り、風が吹きつづければ風下へ傾き、斜面に立てば根元が曲がる。幹のなかでは繊維がゆるくねじれ、そのねじれは伐ったあとも残ります。 まっすぐに見える木でも、癖のない木は一本もありません。 --- 直さずに、組む 法隆寺の再建に携わった宮大工・西岡常一は、木の癖について繰り返し語った人でした。伝えられている考え方はこうです。癖の...
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奈良に、千三百年前の木造建築が残っています。法隆寺です。台風にも地震にも遭いながら、そこに使われた檜は、いまも建物を支えつづけています。 不思議なのは、その木がとうの昔に伐られた木だということです。根も葉もなく、水を吸うこともない。それでも、千三百年ものあいだ役目を果たしている。 宮大工の世界には、**「木は生きて千年、使われて千年」**という言い方があります。山で千年立ち、建物にな...
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一枚板を選ぶとき、多くの方はまず木目を見ます。きれいだ、力強い、落ち着いている。それでいいと思います。 ただ、見方をいくつか知っておくと、木目がただの模様ではなくなります。その板が丸太のどこにあったのか、どちらを向いて立っていたのかが、読めるようになるからです。
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